不動産売却をお考えの方へ!賃貸している不動産を相続した場合はどうなる?
「賃貸物件の相続をしてしまったが、売却をしたい」
このようにお悩みの方はいらっしゃいませんか。
賃貸物件は居住用物件と違い、確認すべきポイントが多くあります。
今回は、相続した賃貸物件の不動産売却についてご紹介します。
ご参考になれば幸いです。
□賃貸物件の相続についてご紹介!
ここでは、賃貸物件を相続する際にすべきことについてご紹介します。
1つ目は、賃貸物件のローンなどの残債務があるか確認することです。
被相続人が金融機関からの借入によって賃貸物件を購入することは、相続対策の一環としてよく行われます。
相続が発生した後、賃貸物件のローンの残債務があるかを確認するポイントとしては以下のものが挙げられます。
・金融機関の口座から約定弁済(ローンなどの債務の返済)の引き落としの有無
・金融機関との金銭消費貸借契約書(ローン契約)の有無
・登記簿謄本上、賃貸物件に抵当権は設定されているか(抵当権がついている状態では通常スムーズに売却できないため)
ローンなどの残債務の金額が相続財産の範囲内であれば、資産も負債も相続する単純承認を行い、ローンを返済し続けることを金融機関に伝えると良いでしょう。
一方、相続する総資産よりもローンの残債務の額が大きい場合、差し引きで実質的には債務のみを相続することになることもあります。
このような場合は、家庭裁判所に相続放棄を申述することも視野に入れることをおすすめします。
しかし、相続放棄は撤回できないこと、一部のみの放棄が出来ず全体放棄になることには注意が必要です。
2つ目は、遺産分割協議を行って相続人を決めることです。
遺産分割協議は、相続財産を「誰が何をどのくらいの割合」で相続するか話し合って決めることです。
遺言書が存在しない場合、これを法定相続人全員で行う必要があります。
協議が成立したら、合意内容をまとめた「遺産分割協議書」を作成しましょう。
これは、法的に義務付けられているものではありませんが、遺産分割の手続きの際に金融機関や法務局、税務署などから提示を求められることがあります。
相続財産を巡っての紛争を防止するためにも協議書は作成しておきましょう。
3つ目は、相続発生前後の賃料についてです。
遺産分割が終わるまで賃貸物件から生じる賃料は、一時的に相続人全員の共有財産となります。
そして、相続する人が確定した時点から相続する人が賃料を受け取ることになります。
4つ目は、登記名義の変更です。
相続した賃貸物件の名義を相続人に変更することを相続登記と呼びます。
相続登記は2021年4月に義務化が可決され、今後義務化が施行されていく見通しです。
変更しなければ義務違反とみなされ、過料に処せられることになるでしょう。
他にもさまざまなデメリットがあるため、相続人が決定したら早めに相続登記を行いましょう。
5つ目は、賃貸借契約の承継です。
借主に知らせる手続きを指します。
告知する義務はありませんが、家賃振込のための新しい振込先を知らせたり、関係性を保つためにも必要です。
この際、契約内容も一緒に確認しておきましょう。
□相続した賃貸物件を売却する際の注意点をご紹介!
相続した賃貸物件を売却する際には注意点があります。
ここでは、注意点についてご紹介します。
1つ目は、アパートの相続後の経営リスクを知ることです。
賃貸物件を相続すると、その後は経営者としてアパートを経営する必要があります。
アパート経営は、空室リスクの負担、家賃の不払い、住民同士のいさかいなどのトラブル対応、固定資産税や修理費などの維持費などの支払いなどとするべきことがたくさんあります。
そのため、アパートを引き継ぐ場合は管理会社とうまく連携しアパート経営の意識があるか確認しておきましょう。
2つ目は、アパートの相続でもめないように事前に対策することです。
アパートの相続でトラブルにならないよう、遺産を譲る方は生前に遺言書を作成しておきましょう。
あらかじめ遺言書によって分割方式を決めておくと不要な争いを避けられます。
作成する際は、不動産管理会社や税理士に相談しながら作成することをお勧めします。
3つ目は、アパートの相続でもめた場合の対応です。
遺言書を作成しておくのが一番の対策ですが、相続発生後にもめた場合は弁護士に相談することになり、大変手間がかかります。
当事者だけで解決すると溝が深まり、解決から遠ざかることが考えられます。
アパートを売却して公平に分割することも1つの方法としてあります。
どの方法が自分たちにとって良いかしっかりと確認して相続を進めましょう。
居住用ではなく賃貸物件の相続の場合は、気をつけるべきポイントがたくさんあります。
しっかりと話し合って決めましょう。
□まとめ
今回は、賃貸物件を相続した場合の不動産売却についてご紹介しました。
賃貸物件は居住用物件と違い、確認すべきポイントも多くあります。
今回ご紹介したポイントをしっかりと確認して売却を行いましょう。
賃貸物件の不動産の売却でお悩みの方はお気軽に当社にご相談ください。
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※こちらは2021年7月5日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。