契約書なしの入居者が家賃滞納した場合どうする?立ち退き要請はできるか解説

契約書がない入居者が家賃滞納した場合どうするのでしょうか。
立ち退き要請はできるか気になられるかもしれません。
契約書なしの入居者が家賃滞納した際の対処についてご説明します。
ぜひご一読ください。

□契約書なしの入居者とは?

まず契約書なしの入居者とはどういうことかご説明します。
一般的に、家を賃貸する場合は賃貸借契約を結びます。
賃貸借契約を書面で管理することが普通です。
しかし、賃貸の中には契約書を作らずに契約していることもあります。

例えば、入居者が友人だった場合や昔ながらの付き合いで部屋を貸す場合、または相続で引き継いだために契約書がない場合などです。
これらの場合は契約書を作成せずに口約束で家を貸している状態です、

結論から言うと、契約書がない場合でも契約は成立しています。
つまり、口約束でも契約は成立しているのです。

そもそも契約とはどういった意味かご紹介します。
契約とは、2人以上の当事者の意思が一致することによって成立する法律行為のことを指します。
合意のうちでも、法的な拘束力を持つことを期待して行われるもののことです。
特に、雇用や売買、所有などに関して行われます。

次に、賃貸借とは何かご紹介します。
賃貸借とは、当事者のうち貸主か賃貸人のどちらかがある物の使用、及び収益を相手側にさせることを約束させて、相手側がこれに対してその賃料を支払うことを約束しているという契約です。
つまり、オーナーの持つ部屋を借主が借りたり住んだり利用したりすることに対して、対価として賃料が発生しているのです。
その対価としての賃料である家賃を支払う約束のことを賃貸借契約といいます。

この契約は契約書がなくても有効です。
そのため、以下のようなやり取りでも契約が成立することになります。

借主:「この部屋40000円で貸してください」
貸主:「大丈夫です」

このようなやり取りで賃貸借契約が成立します。
これは契約の更新の際でも同様です。
「更新します」という意思表示をして、貸主が合意した場合に合意書などがなくても有効に更新が行われます。

□賃貸借契約書の重要性とは

上記では、契約書がなくても契約が成立することをご説明しました。
それでは、そもそも契約書の意味とは何なのでしょうじゃ。

賃貸借契約書とは、物件を貸す・借りるためにオーナーさんと借主の間で交わされる契約書のことを指します。
内容としては、主に以下の2つが含まれます。

・物件の住所や間取りなどの物件を特定するための項目
・家賃や契約期間、契約ルールや禁止事項など取引条件に関する項目

賃貸借契約書は入居を希望する人が、入居審査を完了した後に契約の段階で作成をします。
契約書には契約するための情報がたくさん載っており、これらに同意できる場合、敷金などを支払ったうえで、書面捺印して契約を結びます。
つまり、賃貸借契約書は、貸主と借主がどのような条件で契約したかということが記録されたものになります。
取引を証明する証拠書類として重要です。

万が一トラブルが発生しても、契約書を見返すことで、対処がスムーズにいくことがあります。
そもそものトラブルを回避するためにも重要です。

□契約書がない入居者が家賃滞納した場合立ち退き要請できる?

最後に契約書を作成していなかった入居者が家賃滞納した場合、立ち退き要請ができるどうかについてご紹介します。

結論から言うと、契約書がなくても立ち退き要請をすることは可能です。
借地借家法によって賃貸借契約は期間が決められています。
原則として契約期間の定めがある場合は、途中解約の条件が記載されていない限り、期間の途中で解約することは不可能です。

しかし、立ち退きを要請するのに正当な理由があるケースでは、契約を途中で解約することができます。
つまり、立ち退き要請ができるのです。

また、契約期間が定められていない契約の場合も、この間に予告することで契約を解除できます。

立ち退きの流れは、まず初めに書面による立ち退きの告知を行います。
告知では、立ち退きを要請する理由やその時期、また立ち退き料の請求がある場合はそれも併せて通知します。

そして、口頭でも立ち退きの説明を行います。
説明を行って、退去する日程の確認や費用交渉をします。
立ち退きにかかる費用としては、引っ越しに必要な費用や場合によっては慰謝料が発生する可能性もあります。
トラブルに発展する可能性があれば、弁護士に相談することをおすすめします。

その後、退去手続きをします。
立ち退き料がある場合は、退去後に支払うことが一般的です。

□まとめ

今回は、契約書がない賃貸借契約についてご説明しました。
また、その場合の家賃滞納に関しても立ち退きが要請できることをご説明しました。
ぜひ参考にしてみてください。

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※こちらは2022年4月7日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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