事業者必見!固定資産税は経費になるか?賢く節税しよう!
ご自身で確定申告を行う事業者の方にとって、経費になるものとならないものの区別をつけておくことは非常に大切です。
特に税金面に関しては、デリケートな部分ですよね。
それでは、事業所としている場所であったり、自宅であったり、事業で必要な不動産に対してかかる固定資産税は経費になるのでしょうか。
□固定資産税について今一度確認!
固定資産税とは、1月1日時点で所有している不動産に対して課せられる税金で、不動産の評価に応じて価格が決定します。
分類は所得税や法人税などの国税ではなく、住民税や個人事業税のような地方税です。
固定資産税の課税対象である「固定資産」というのは、土地や家屋だけでなく、償却資産も含まれます。
償却資産は、パソコンや船舶、機械設備、電気設備などです。
土地や家屋とは異なり、毎年少しずつ処理していく減価償却資産で、耐用年数に応じて計上します。
この記事では詳しく取り上げませんので、気になる方はこちらをご覧ください。
https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/shokyak_sis.html
固定資産税は、その不動産の評価額に税率を乗じることで計算できます。
市区町村によって税率は変わってくるので、必ず確認しておきましょう。
固定資産税の支払いは、原則年4回に分けられます。
多くは6月から3カ月に1回の間隔で支払期限が設定されていますが、市区町村によってバラバラですので、こちらも併せて確認しておかなければなりません。
なお、希望すれば第1期の期限時に一括払いをすることもでき、支払方法も口座振替やクレジット(一部の自治体に限る)など様々な選択が可能です。
まずはお住まいの地域のHPを確認し、固定資産税の概要について情報を収集しておきましょう。
□固定資産税は経費になるか?
事業用の固定資産にかかる固定資産税は、すべて経費として計上可能です。
仕訳の際は、租税公課という勘定項目によって処理しましょう。
固定資産税を忘れることなく計上すれば、法人税を減らすことも可能です。
たとえば、所得控除や経費を引いた課税所得が500万円、法人税率が15%、固定資産税が10万円の場合、固定資産税を経費として計上していれば、15,000円分もの差が生まれます。
事業者の方は、経費として計上することを忘れないようにしましょう。
個人事業主の場合には、自宅を仕事場にしていることもあると思います。
自宅であっても、事業用として使用しているのであれば、その分の固定資産税は経費として計上することができます。
ただし、「事業で使用している割合」と「プライベートで使用している割合」に分け、「事業で使用している割合」分に応じた税額のみを算出して、計上する必要があります。
これを、家事按分と呼びます。
家事按分するには、床面積から求める方法や日数から求める方法がよく活用されます。
経費として計上できるのは、あくまで事業用として使用している部分のみということを覚えておきましょう。
固定資産税は必要経費として計上可能ですが、なかにはできない税金が存在します。
それは、所得税や住民税のような所得に対してかかる税金です。
よって、必要経費になるか判断に迷った場合には、所得にかかっているのか、または物やサービスにかかっているのかを考えれば、簡単に区別できるようになります。
今後の参考にしてみてください。
□固定資産税の計上方法を解説!
最後に、固定資産税の計上方法について解説します。
固定資産税は租税公課として仕訳を行い、処理します。
租税公課によって仕訳する場合、固定資産税の支払いをした日に行う仕訳と支払う固定資産税の金額が確定した日に行う仕訳の2パターンに分けられます。
前者であれば借方に租税公課、貸方に現金といった支払方法を記載して、金額を計上してください。
この時、固定資産税を通常通り分割して払うのであれば、記入する金額に全額を書かないよう注意しましょう。
後者であれば借方に租税公課、貸方に未払金と記載して、金額を計上してください。
原則は、後者の方法で経費にするのが一般的です。
とはいえ、どちらの処理でも認められているので、お好きな方法で計上しましょう。
ただし、毎年同じ方法を継続していく必要があることに注意してください。
先程もご紹介しましたが、プライベートの固定資産税は経費になりません。
そのため、帳簿をつける必要もありません。
しかし、事業用の現金でプライベート用の固定資産税を支払った場合には、事業用の現金の残高を合わせるために帳簿付けが必要になります。
その場合には、借方に事業主貸、借方に現金を記載して、金額を計上してください。
□まとめ
今回は、固定資産税は経費になるかという観点でお話をしました。
事業用の固定資産税であれば、経費として計上可能です。
節税のためにも、計上することを忘れないようにしましょう。
処理方法には2つの方法がありますが、お好きな方法で構いません。
1点、事業用のみが計上可能であることを覚えておいてください。
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※こちらは2022年10月2日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。