公示区域とは?標準地との違いに注目!
不動産の取引で確認が欠かせない地価公示法ですが、専門用語が多くてなかなか理解が難しいですよね。
そのなかでも特に「地価公示価格」「公示区域」と「標準地」という言葉をよく見かけるのではないでしょうか。
そこで今回は、この3つの言葉の解説と、よく似ている公示区域と標準地の違いについて解説します。
□地価公示価格とは?
地価公示価格とは、地価公示法に基づき公表された、土地の指標となる価格のことを指します。
地価公示価格には、土地の取引の際の指標になるという非常に大切な役割があり、国によって客観的に判断された適正価格により、取引する者達の判断基準とすることが可能です。
その他にも、相続税や固定資産税の評価に活用されることもあり、私達の生活に欠かせないものとなっています。
地価公示価格は、国から委託された不動産鑑定士と、国土交通省から任命された土地鑑定委員会の2段階を経て、価格が決定されます。
公示区域により選ばれた標準地を、2名の不動産鑑定士が鑑定し、それをさらに土地鑑定員会で審査するという流れです。
土地の評価は、想定される収益や取引事例、周辺の状況、土地の特性などの情報を収集し、総合的に判断されます。
地価公示価格の調べ方については、3つ目の見出しにて解説しますので、そちらを参考にしてください。
□公示区域とは?標準地とどう違う?
公示区域とは、地価が公示される区域のことです。
公示区域には法律上の定義があり、都市計画区域であることと、都市計画域外でも土地取引がある程度見込まれる区域であることが求められます。
都市計画区域というのは、都市として総合的に整備・開発・保全する必要があると判断された区域のことです。
そのため、日本中の全ての土地が公示区域に指定されるわけではなく、評価される土地も限定的です。
確かに、日本中の土地の価格をすべて調べるのは骨が折れますから、あらかじめ範囲を指定した方が効率的ですよね。
数字で表すと、日本の土地の総面積のおよそ4分の1程度が公示区域に指定されているといわれています。
なお、公示区域は、市町村や都道府県といった行政区域の区切りとは関係なく指定されます。
一帯の都市を形成するのであれば複数の市町村が含まれることもありますし、市街地以外の地域が含まれることもあります。
地価公示法で出てくる中で、標準地という似たような言葉が出てきます。
標準地は、地価が公示される土地のことです。
公示区域とは、規模が異なります。
つまり、標準地は公示区域から選ばれるということですので、混濁しないように気をつけてください。
それではもう少し、標準地について掘り下げてみましょう。
標準地とは、その文字の通り標準的な土地のことを指していて、狭すぎず広すぎず、特に何の変哲もない土地のことです。
周辺の土地の水準となるのが標準地ですから、突出した性質を持った土地は、標準地の候補から外されることになります。
また、標準地が標準的であるかは毎年チェックが行われるため、年によっては不適正と判断され、除外されることもあります。
□地価公示価格や公示区域の調べ方
地価公示価格や公示区域について理解できたところで、実際の取引の際に役立つ実践的な内容に触れていきましょう。
地価公示価格や公示区域は、どのように調べるのでしょうか。
地価公示価格は、国土交通省が提供しているシステムから簡単に調べることができます。
こちらのサイトをご覧ください。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/
まずは、調べたい地域の都道府県を1つ選択し、市区町村を指定します。
すると、検索条件を指定する画面に変わります。
対象、調査年、用途区分、地価などが入力できるので、希望する条件で検索してみてください。
検索すると、様々な場所の地価公示価格が一覧で表示されます。
調べたい土地に近い地価公示価格を確認すると、取引の参考にすることが可能です。
また、先程紹介したように、公示区域は都市計画区域外であっても、土地取引がある程度見込まれる区域であれば指定されます。
そのため、たとえ取引したい土地が都市計画区域外の土地であっても、公示区域内に入っていないことはほとんどありません。
指標となる地価公示価格は、どのような場所であっても公表されていると知っておきましょう。
そのため、調べたい土地が公示区域に含まれているかは、調べなくても問題ありません。
先程紹介したシステムから地域を指定して、最も近い場所の地価公示価格を参考にすると良いでしょう。
なお、土地のより正確な査定価格を調べたい場合には、不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。
□まとめ
今回は、地価公示価格、公示区域、標準地の3つの言葉を中心に解説しました。
土地の売買で適正価格を知りたい場合には、公示区域から選出された標準地を評価した地価公示価格が参考になります。
地価公示価格は、国土交通省が提供しているシステムから簡単に調べられますので、ぜひそちらを活用してください。
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※こちらは2022年10月2日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。