賃貸でよくある騒音トラブル、適切な対処法は?

賃貸を経営していると様々なトラブルに見舞われますが、その中でも騒音に関する問題はかなり難しい部分にあります。
これから賃貸経営をしようと考えている方・賃貸を経営し始めた方にとって、騒音に関するトラブルに不安を抱いている方はたくさんいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、騒音トラブルに関する基礎知識や実情、適切な対処法をご紹介します。
賃貸の経営者としてできることを、こちらの記事を参考にご確認ください。

 

□騒音トラブルにつながる度合いはどれくらい?

 

そもそも騒音といっても、人によって騒音と感じる度合いというのは違います。
また、騒音トラブルは音の大きさだけでなく、音がなる時間帯や音の鳴り方などの様々な原因が複雑に絡み合っているものです。
この騒音に対する個々人の基準の差や他の原因との兼ね合いが、騒音トラブルを余計にややこしく難しい問題にしてしまっているのが現状です。

しかし、個人差があるといってもこれでは客観的に判断するのが難しいため、ある程度の基準というのが存在します。
それが環境基本法で示されている具体的な数値です。

周辺環境から地域がAAからCに分類され、それに応じて昼間と夜間の騒音の基準値が定められています。
例えば住居地としての利用が多いB地域に分類されるのであれば、昼間は55デジベル以下・夜間は45デジベル以下が基準です。

ではこれらの数値は、実際にはどれくらいの音量なのでしょうか。
55デジベルは静かな事務所のようなイメージで、クーラーや室外機・洗濯機などの音量が当てはまります。
45デジベルは図書館や深夜の市街地のようなイメージで、ほとんど音は気にならないほどです。

これらのデータから見れば、日常生活の音がトラブルに発展することは少ないように感じます。
ただ、建物の構造や音が鳴ってしまう時間帯によっては、近隣の方に迷惑をかける可能性も十分にあることも分かりますよね。
賃貸での騒音トラブルには、このような背景が指摘できるかもしれません。

 

□賃貸でよくある騒音トラブルの実情

 

賃貸では、実に2人に1人は近隣の方による騒音トラブルに悩まされているといわれています。
賃貸は集合住宅のため、やはり他の住宅形態と比べてもトラブルが起きやすいのが特徴です。

賃貸における主な騒音の発生源は、
・洗濯機や掃除機、エアコンの室外機などの機器
・テレビやピアノ、スピーカーなどの音響設備
・お風呂やトイレの排水音、扉の開閉音などの設備
・足音や話し声、ペットの鳴き声などの行動
などの生活に欠かせない部分が原因となることが多い傾向にあります。
そのため、騒音トラブルを引き起こしているという自覚がないことも決して少なくありません。

 

□騒音トラブルが起きた時の対処法

 

賃貸の経営者として、入居者から騒音トラブルに関するクレームがあれば無視することはできません。
騒音トラブルのもとである入居者に対して、適切な対処をすることが求められます。

とはいえここまで挙げてきたように、騒音の発生源は生活する上で欠かせないものであることがほとんどです。
そのため、賃貸の経営者といえども入居者同士の生活音を遮断することなどできません。

クレームがあった際は、まずは事情の確認を第一に動きましょう。

・いつ騒音に悩まされ出したか
・どのような音があるのか
・音が聞こえるのはどの場所か
・音が聞こえる時間帯はいつか
・音が聞こえる頻度はどれくらいか

この5点は初めの段階で必ず確認しておきたいところです。
騒音トラブルに対処する際は、どちらかに肩入れすることもなく、冷静に現状確認を行いましょう。

現状を確認できたら、次はすぐに管理会社に相談しましょう。
賃貸の騒音トラブルは、対応によってはさらなるトラブルに発展する可能性があります。
賃貸の経営者といえども、直接的な対処は絶対に避けてください。

公平な第三者として迷わず管理会社へと相談し、具体的な対処法について一緒に考えます。
この時、犯人探しにこだわりすぎずに、まずは騒音を抑えることを最優先に考えることが大切です。
可能ならば騒音を録音しておき、管理会社との相談で聞いてもらえればより具体的な施策を考えられるでしょう。

騒音トラブルへの対処では、基本的に直接交渉するようなことはしません。
まずは掲示板やポスト投函にて、騒音トラブルが起きていることを周知し、間接的に注意していくことで場を収めることを狙います。
しかし先述のように、日常生活での音が誰かにとっての騒音になっているとはそう簡単に認識できないものです。

それでも騒音トラブルが改善されない場合は、事前の状況確認から割り出した原因となっている入居者に対して直接連絡を入れます。
電話や手紙で構いませんので、騒音について心当たりがないかを確かめましょう。

基本的にはこのような対処法で進めていきます。
この2段階の注意喚起をしても改善されない、かつ先ほどの基準値を超えるような騒音がある場合には、賃貸借契約を解除できることもあります。
この場合の対処法については管理会社とともに考えましょう。

 

□まとめ

 

今回は、賃貸でよくある騒音トラブルについて解説しました。
騒音の基準は人によって異なるため、一度騒音トラブルが起きてしまうとなかなか解決は難しいものです。
入居者同士が顔見知りになれるような機会を作ったり、目安箱を設置したりして、事前にトラブルを防ぐ方法を模索してみても良いかもしれません。
これから賃貸経営を考えているのであれば、管理会社と予防策について検討してみてはいかがでしょうか。
当社でもご相談を受け付けておりますので、まずはお気軽にお問合せください。

 

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※こちらは2022年12月8日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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