農業をしない人が農地を相続したらどうなる?対処法をご紹介!
親から農地を受け継ぐ方の中には、農業をしていない方も多くいらっしゃいます。
そのような場合、ほとんどの方が農地という特殊な土地の相続や管理に疑問や不安をお持ちになることでしょう。
普段農業をしていない方が突然農地を受け継いでも持て余してしまうため、こうした不安を抱くのは無理もありません。
そこで今回は、農地を相続するメリット・デメリットや対処法などをご紹介します。
少しでも参考にしていただければ幸いです。
□農業をしない人でも農地を相続できる?
結論から言うと、農業をしない人でも農地は相続できます。
農業をしているかどうかにかかわらず、正当な相続人であれば何の問題もなく相続できます。
そのため、農地自体は受け継ぐが、そこで行われていた農業までは受け継がないといったことでも全く問題ありません。
ただし、農業をしない人が相続することで、管理方法や活用方法がわからないという状況に陥ってしまう場合があります。
相続自体は問題ありませんが、その後受け継いだ農地をどう扱うかについては、きちんと知識を身に付けて対処法を考える必要があります。
後ほど具体的な対処法を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
□農地を相続するメリット
ここでは、農地を相続することにはどのような魅力的な点があるのか解説していきます。
どのような魅力があるかを正しく理解した上で、相続することが大切です。
1.農地として活用できる
農業をしていない方であっても、今後始めてみようとお考えの方は、そのままの家として活用できます。
農業を始めるにはコストがかかりますが、自分で作物を育てて収穫すると言う体験は貴重な経験になるため、退職後に農業を始める方は一定数いらっしゃいます。
2.優遇措置がある
農地には、他の不動産とは異なる税制上の優遇措置が適用されます。
具体的には、「相続税・贈与税の猶予制度」「固定資産税の軽減措置」が挙げられます。
こうした措置を受けるためには一定の条件を満たす必要がありますが、農地ならではの優遇措置があることは、メリットの1つとして挙げられます。
3.賃料収入を得られる
ご自身で農地を活用できなくても、他の人に貸し出すという活用ができる場合があります。
自分で農地を持っているだけでは、農業をしない限り恩恵は少ないですが、他の人に貸し出すことで賃料収入を得られ、少ないながらも収入につながります。
4.転用で活用できる
土地を別の用途に利用することを「転用」と言います。
農地としての活用が難しい場合は、転用(宅地や駐車場に変更)を行うことで別の方法で活用できるようになるでしょう。
土地の活用方法に幅が出るため、農業をしない方にはおすすめの方法です。
□農地を相続するデメリット
1.管理に手間がかかる
農業をしないからといって、その場所を放置しておくわけにはいきません。
その理由は、長期間放置していると、鳥獣被害といった原因で近隣の農家や住民に迷惑をかけてしまう場合があるからです。
また、農業をするにしても、管理に大きなコストがかかることには変わりありません。
2.うまく活用できるとは限らない
第三者に貸出したり、他の目的のために転用したりと、自分で農業をする以外にもいくつかの活用方法が考えられます。
しかし、こうした活用が必ずしもうまくいくとは限りません。
使ってくれる人が見つからなかったり、うまく利益を出せなかったりと、負の遺産になってしまう可能性も考えられます。
□農地を相続したときの対処法
農地を相続した場合、どのように対処したら良いか迷ってしまう方は多いはずです。
以下では、具体的な対処法を3つ紹介するので、ご自身に合った方法を選んでみてください。
▼活用する
ご自身で農業をしない場合は、そのまま貸し出すか、宅地や駐車場に転用して活用する方法を検討しましょう。
いずれの方法でも、うまくいけば収入を生み出せます。
そのまま貸し出す場合は、農業委員会の届出または許可を得る必要性があります。
ただし、農地バンクを活用して貸す場合や市民農園として貸す場合には農業委員会の許可は必要ありません。
また、転用を行う際には様々な条件があるため、ご自身がお持ちの農地が転用できるのかどうかをまずは確かめる必要があります。
▼売却する
農地を活用する以外には、売却することでも利益を得られます。
農地を売却する際には、そのまま売却するか、転用して売却するかの2択になるでしょう。
▼放棄する
相続開始から3ヶ月以内に家庭裁判所に相続放棄の申し立てを行えば、農地を含む財産の相続を放棄できます。
売却も活用も難しい場合には、放棄を検討するのも1つの方法です。
ただし、農地だけでなく、すべての資産を放棄することになる点には要注意です。
□まとめ
今回は、農地相続のメリットやデメリット、対処法をご紹介しました。
農地を相続した場合、基本的には「活用する」「売却する」「放棄する」の3つの選択肢が考えられます。
また、活用・売却の場合でも、農地のままにしておくか、転用を行うかによっても大きく変わってきます。
ご自身の状況や相続した農地の特徴などを踏まえて、より適切な選択肢を選びましょう。
今回紹介した以外にも、金沢市内の物件を多く取り扱っております。
ぜひ金沢エリアの物件をご覧ください。
※こちらは2023年4月8日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。