今後も安定した賃貸経営をするためにはどうすれば良い?

賃貸経営では、うまくいけば安定した収入を得られますが、一方で経営が苦しくなってしまったり、負債を抱えてしまったりする可能性もあります。
また、今後の経済状況や人口の推移など、賃貸経営に影響を及ぼしそうな問題も複数考えられます。
このような状況下で、賃貸経営に不安を感じているという方もいらっしゃることでしょう。
そこで今回は、賃貸経営の今後や、今後も安定した経営を行っていくために知っておきたいポイントなどをご紹介します。
賃貸経営についてお悩みの方や今後始めたいとお考えの方は、ぜひご覧ください。

 

□賃貸経営をする上での現状と今後とは?

 

今後日本で賃貸経営をしていく上では、いくつか懸念される問題点が存在します。
「賃貸経営は儲からなくなる」とまではいきませんが、社会情勢や経済状況の変化はいずれにしても起こるものであるため、今後の変化を予想しておくことや、変化に備えておくことは重要だと言えます。
特に注意しておくべき問題点としては、以下が挙げられます。

1.人口減少

現在の日本社会は少子高齢化社会で、年々人口の減少が進んでいます。
日本の人口は2008年の約1億2,800万人をピークに現在まで減少し続けており、2023年には約1億2,330万人まで減少しました。
このまま減少傾向が続けば2059年には1億人を割り込むとの予想もされています。

こうした状況下では、単純に人口が少なくなれば賃貸需要も低下するため、賃貸経営は昔に比べて難しくなる可能性があります。
エリアや物件にもよるため一概には言えませんが、賃貸経営ではこうした社会状況の変化も予測して、20年30年先まで考えておくことが大切です。

2.賃貸物件の供給過多

日本の人口が減少している一方で、賃貸物件は増加傾向にあります。
人口が減少することで賃貸物件の需要が少なくなる一方で、賃貸物件が増えると供給が増えることになります。
需要が減っているにもかかわらず賃貸物件が増えている理由としては、「土地活用をするため」「相続対策」「不動産投資ブーム」など、さまざま考えられますが、いずれにしても、これから不動産投資を行う上では、供給過多の問題に対策しておくことが重要だと言えるでしょう。

3.空き家率の上昇

一見すると賃貸経営とはあまり関係ないようにも思えますが、空き家率の上昇も経営者としては頭に入れておきたい情報です。
空き家率が高まっているということは、住宅需要が減っていることが考えられます。
そのため、空き家率の上昇が進んでいる状況下では、賃貸経営の難易度が上がることが想像できます。

ただし、一方で世帯数が増加しているという現状もあります。
核家族化や一人暮らし世帯の増加によって世帯数が増えると、その分賃貸需要も高まるため、一概に今後の賃貸需要は下がり続けるとは言い切れません。
いずれにせよ、賃貸需要は社会情勢によって変化するため、常に最新の情報を知っておくことがこれからのアパート経営には必要だと言えます。

 

□知っておくべき賃貸経営のポイントについて

 

▼家賃の下落率を知る

 

建物は年月の経過とともに少しずつ劣化していくため、その分家賃は安くなっていくことが通常です。
マンションの場合、築年数が家賃に与える影響は小さいですが、それでも築10年までの下落率は高いと言われています。

また、ニーズの低い立地の物件は、ニーズの高い立地の物件に比べて家賃が下落しやすいとも言われています。
近隣の賃貸物件の築年数や家賃を比較し、下落率を事前にある程度把握しておくと、今後の賃貸経営の参考にできるでしょう。

 

▼周囲の人口推移をチェックする

 

人口が多いエリアでは、人口が少ないエリアに比べて家賃を高めに設定したり、入居者を新たに見つけたりといったことが容易になります。
そのため、賃貸経営を行うエリアの人口推移を把握しておくことは、安定した賃貸経営を行う上で非常に重要です。
市区町村単位の人口推移をチェックして、得られた情報を物件選びや今後の賃貸経営に活かしましょう。

 

□今後の安定した賃貸経営のために!

 

人口減少などが進む状況下で、今後も安定した賃貸経営を行うためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

 

▼入居者のニーズを把握する

 

入居者を獲得するためには、入居者がどのようなニーズを持っているのかを把握して設備を充実させることが大切です。
入居者のニーズはエリアやターゲット層によって異なりますが、例えば、宅配ボックスや無料Wi-Fi設備、セキュリティシステムなどが人気です。
エリアの特徴やターゲット層のニーズを正しく把握して、どの設備を導入するかを決めましょう。

 

▼人気の間取りを選ぶ

 

日本では単独世帯が増加傾向にあり、2030年ごろまでそうした傾向が続くと言われています。
そのため、1Kやワンルームなどの単身者向けのアパートは比較的入居者を集めやすいと考えられます。
エリアによってニーズは異なるため綿密な確認が必要ですが、入居者の集めやすい間取りを選ぶことで、空室リスクを回避して安定したアパート経営を行いやすくなるでしょう。

 

□まとめ

 

今回は、賃貸経営をする上で知っておきたい今後の状況や、安定した経営を行うためのポイントをご紹介しました。
今後日本では人口減少が続くため賃貸需要は低下することが予想されますが、エリアやターゲットによっては、むしろ需要が高まる可能性もあります。
今回ご紹介したポイントを押さえて、安定した賃貸経営を実現しましょう。

※こちらは2023年6月7日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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